埼玉県下4大棋戦ざっくりガイドブック
Date: 2022-05-31
我が「埼玉県下4大棋戦参加日記」をより一層深く楽しめる(?)ように、ここでは埼玉県下4大棋戦の概要について説明しようと思う。(追記1 この記事は4月12日に書いたものです。)(※追記2 記事を一部修正しました。2022/4/19)
4大棋戦の開催時期
例年、朝日アマチュア名人戦は4月上旬、毎日アマチュア本因坊戦は6月中旬、アマチュア竜星戦(旧世界アマ)は8月下旬、埼玉名人戦は11月の終わりに行われる。
各大会の進行スケジュール
4つの大会はいずれも、原則2週にかけて2日制で行われ、1日目(日曜日)は原則として予選リーグ、本戦1回戦ないし2回戦までが行われ、2日目(1日目の翌週の日曜日)は本戦2回戦ないし3回戦から決勝戦まで行われる。なお、かつて参加人数がもっと多かった時は3週にかけて3日制で行われていたこともあったようだ。
予選
1日目は朝10時から、シード選手や招待選手(後述)を除いた全参加者で予選が行われる。予選は「変則リーグ戦」であり、予選参加者は(不戦勝などを除き)2局打つ事ができる。予選の対局条件は全互先の黒番6目半コミ出し(ハンデなし)、持ち時間は50分切れ負け(使い切ったら負け)である。
・まず最初に各々がくじを引き、書かれた番号のところに座る。この時に番号によって4人1組のグループ分けがなされる(※1)。
・盤をはさんで向かい合った人同士でまず予選第1局目を行う。
・昼食休憩をはさんで通常12時半から予選第2局目が行われる。第2局目は原則、「同じグループの参加者のなかで勝った者同士、負けた者同士」で対局を行う。
・予選の2局を終えた段階で、2連勝者は無条件で本戦トーナメントに進出、2連敗者は残念ながらここで敗退となる。
・1勝1敗者についてだが、2連勝者とシード選手または招待選手の人数の和が、トーナメントを行うのに都合のいい人数(16人、32人)にならなかった場合に(というか、ならないことがほとんどだが)、その差分を埋めるために1勝1敗者の中からくじによって本戦進出者数名を決める(※2)。
シード選手と招待選手
・ここでシード選手と招待選手について説明する。「前回大会でベスト8に進出した者」が次回の当該大会に参加する場合、その回のその大会に限りその人は「シード選手」の待遇を受ける(※3)。また「過去に一つの棋戦で所定の回数以上優勝した人」は、その棋戦に限り終生(←おそらく)「招待選手」の待遇を受ける。
シード選手、招待選手は予選免除となり午後からの本戦トーナメントからの参加となる。
本戦
・予選2連勝者、先のくじに当たった1勝1敗者とシード選手、招待選手によって本戦トーナメントが行われる。ここからは単純なノックダウントーナメントとなる。対局の組み合わせはくじで決めるが、1勝1敗復活者はシード選手または招待選手と当たるように事前に調整される。通常は予選、復活くじを終えてすぐ、午後2時半ごろから本戦1回戦が開始となる。対局条件は予選と同じ(上記)である。1日目ではベスト16ないしベスト8までを決め(大会参加人数による)、以降決勝までは翌週日曜日の2日目に、会場を変えて行われる。
・2日目では最初に組み合わせ再抽選を行い(※4)、そのうえで本戦トーナメントの続きが行われる。対局条件は準々決勝までは予選と同じで、準決勝と決勝は持ち時間が「50分、使い切ったら秒読み30秒1回」に変更となる。
(※1・・・参加人数によっては3人や5人、6人グループを作らざるを得ない場合がある。グループの人数が奇数の場合は対戦相手がいない人が生じるが、その場合その人は不戦勝となる。)
(※2・・・2022年現在、4棋戦のうち朝日アマ名人戦のみ、予選、一部本戦が南地区(川口)、中央地区(指扇)、北地区(熊谷)の3地区に分かれて行われ、それぞれの地区の勝ち残り者が2日目に進出する形態をとっている。大会参加資格(埼玉県在住または埼玉県に在勤在学)を満たしている限り、どの地区で出場するは自由である。各地区の勝ち残り枠の数は「各地区のシード選手や招待選手の人数を考慮に入れたうえで(ここ重要)」、それぞれの地区の参加人数に応じて按分して割り当てられる。)
(※3・・・弊サイトの先の記事→(リンク)で「ベスト8」というキーワードをやたら強調したが、これがその理由である。埼玉県には全国大会優勝経験者(S氏、H氏、K氏)をはじめ、全国区の選手が十指に余るほどいる。そんな中において、自分をはじめとして「県代表はちょっと現実的な目標とはいえない」と思っている選手たちにとっては、実力くじ運フル活用でベスト8に入ることが1つの大きな目標であり、ステータスなのである。
(※4・・・昨年2021年はアマ本因坊、埼玉名人戦においては2日目組み合わせ再抽選がなく、本戦1回戦の抽選で以降決勝までの組み合わせが自動的に決まる形式であった。)