2022年度 アマ本因坊戦埼玉県大会を振り返る
Date: 2023-03-08
※この記事をより一層楽しめる(?)ように、まずはこちら→(リンク)で予習をどうぞ。
去年7月24日(日)に行われた、アマ本因坊戦埼玉県大会をざっくり振り返ってみました。
先の朝日アマでの惨敗(その様子はこちら→リンクからどうぞ)からというものの、指扇研究会で負けまくったり野狐囲碁で8段から二階級降格を味わうなど、散々な日々を過ごしました。しかし大会はそんな自分のことなど待ってはくれません。あつい熱い暑い7月24日、枯れかけた気力をなんとか振り絞り、川口ふれあい館に突撃しました。
参加人数は30人ぐらいと前回よりさらに少なくなっていて、いよいよ「大会存続の危機」の領域に入りつつある感じですが、強い人は参加してそうでない人は大会から去ったというだけで、競争の激しさは前回以上という魔界ぶりでした。その中から2日目に進めるのは8人。予選敗者復活は1人だけという実質単純トーナメントでした。そのような熾烈な競争を勝ち抜くうえで実力と同じぐらい大事になるのが「くじ運」になります(テンプレ)。今回はどうだったかというと・・・
初戦の相手は指扇にて普段から対局しているH・Mさんでした。H・Mさんは野狐9段で埼玉県内各地の大会で優勝している強豪で、私はこの方には初めての対局からなんと10連敗以上を喫し、その後すこし盛り返し前年の埼玉名人戦では勝ってはいるもののかなり苦手意識がありました。
(※初戦の棋譜が見当たりませんでした。すみませんが文章のみです。)序盤から中盤にかけてはほぼ互角、中盤で相手に緩着があってやや自分が優勢なんじゃないかという感じで終盤に入ったものの、ヨセでの大誤算からできるはずのないところに相手の地が10目以上できるという情けない展開となり、(確か)4目半負けという結果となり実質的にここで終戦と相成りました。対局後はひとりつけ麺をやけ食いしました。
せっかく参加費払ってるんだからと気を取り直して臨んだ二戦目の相手はS・Yさん。埼玉名人戦優勝経験のある埼玉県を代表する強豪古豪であります。今回が全くの初顔合わせという緊張はあったけど、実質敗退がきまっているという気楽さもあってちょうどいいメンタルの状態で対局に臨めました。
白が自分で、左下の形は相手に手順前後があったこともあり白に不満はありませんでした。黒は先に地を稼いでチャンスをうかがうといったところでしょうか。上の図で、
白1は左一帯に関しては大変厚い手であるけど黒2とか割打ちとか打たれなんか地合い不足になりそうという感じがしたので
白1とシマって模様を引き締め左上はあとで何とかするというコースを選びました。予選通過がかかっている対局だったら多分選べなかっただろう大胆な打ち方ですね。ただ黒8とボウシされるとちょっと苦しそうか。ただし、
黒2~黒6といきなり白を取りに行ったのはやや準備不足の感があり、白にもやや疑問な手があるものの白31まで最小限の被害で攻めをかわせてここで少し手ごたえをつかみました(上の図で白9は6の二、白13は7の一)。なお上辺の白はいかにも薄そうですが、
1例ですがいきなり黒1と切っていっても白2のガチャンによって白8が利く形になるのでなかなかうまくいかないだろうということはひとつ前の図の黒6取りかけのときから読んでました。気楽さが良い方向に作用しました。そのあとは黒の猛追を何とか切り抜けこれといった波乱らしい波乱は起きずに白の中押し勝ちとなりました(下の図)。県を代表する打ち手にしっかり勝ち切れたのは素直にうれしかったです。
その後1勝1敗者10数人で敗者復活1枠を争う無理ゲーくじに臨みましたが、当然のことながら今回も運が味方をしてくれませんでした。終戦。
なおこの大会でもY.Nさんが予選2連勝、見事ベスト16入りを果たしました。おめでとうという気持ちはあるけれども、自分の当該棋戦最高成績を越されてしまったという焦りに似た気持ちもあり複雑です。今度は自分ももう少し先に進めるように頑張ります。(了)